異なる世界で



「どうした?」
「……何でもありません」
「ならば何故泣いている?」
「っ!?べ、別に泣いてなどいません……」
「そうか?」
「…………」
「ここ最近様子がおかしかったようだが?」

「……違うと、わかってはいるんです」
「ん?」
「こちらの世界と私たちの世界は似ているけれど違う……」
「ああ、そうだな」
「でも、やはり共通する部分もたくさんあるから……繋がりを感じる時がよくあります」
「ああ、確かに……」
「だから不安になるんです。あなたがもうすぐ、いなくなってしまうんじゃないかと……」
「…………」
「だってこちらの世界の“高杉晋作”という人は……」

「俺はここにいる。俺たちの世界では呪詛された玄武を使役していたせいで弱っていたが、こちらの世界へ来てからは至って健康だ」
「でも……」
「大丈夫だ。少なくとも俺は労咳などという病を患ってはいない」
「…………」
「こちらの世界とは違う。今の俺は貴殿の……お前のそばにいられてとても満ち足りているのだから。世の中何が起こるかわからない以上、絶対などと無責任なことは言えないかもしれないが。それでも……俺は大切な者を残して簡単に死んだりはしない」








アーネストお誕生日祝い絵?
もはや高杉さんのお誕生日が近いですけど……(汗)
本当にすみません。

ツイッターで“あなたは30分以内に11RTされたら、ふたりで一緒に本を覗き込んでいる高サトの絵を描きます。”というお題をいただきまして……
11もリツイートなんてされてませんが、それでも何か描けたらと思い色々考えていたんです。
しかしちょうど夏で暑い時期だったり原稿に追われたりでお絵描きする余裕がなく……
それでもリツイートしてくださった方がいるので何とかならないかと考えた結果、ラヴコレで無料配布ペーパーにそれっぽいSSを書いてみたわけです。
絵ではないですが、一緒に読書している感じのお話で……(喧嘩してましたけど)

それで今年のアーネストお誕生日祝いはこのお題の絵をちゃんと描こうって感じになりまして……
最初はペーパーで書いたSSの一場面を絵にしようかとも考えましたが、このSSの続き的なお話が頭の中で出来ていたのでせっかくなので続きのSSも書きたいなと思い、そこの場面からの絵を。
お誕生日祝いで描くには少々暗い感じの場面なのですが……
一緒に本を見ている場面ではあるかと。

原稿が落ち着いた後サイトにSSをUPとか言っておりましたが……
相変わらず予定通りに原稿が進んでいないため、イベント合わせで小説を書く事にしました。
まあそこまで長いお話ではないと思いますので無料配布分にプラスして書き足す感じです。

イラストの場面だけ内容が伝わるように、またコピー本の紹介にもなるかなという感じのレベルでサイトには小話をつけてみました。
はい、こういう内容のイラストです。



2013.9.21